ITホールディングスグループのクオリカ株式会社(代表取締役社長:西田 光志、本社:東京都江東区)は、テキストマイニングツールの「VextMiner(ベクストマイナー)」の中国語(簡体字、繁体字)対応版および英語対応版を7月27日より販売開始いたします。
VextMinerは1998年の発売以来、国内では既に380社を超える導入実績を有するテキストマイニングツールです。昨今の日本企業のグローバル化に伴い、日本語以外の言語によるテキスト分析のニーズが増しています。クオリカでは、こうしたニーズに応えるため、VextMinerの多言語化を推進することといたしました。その第一弾として、まず、市場発展の著しい中国語圏および英語圏に向けて「中国語」と「英語」対応いたします。
【背景となる市場動向】
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(1) |
中国市場 |
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中国に進出した日系企業は、これまで日本仕様あるいは世界標準仕様の商品・サービスを中国市場に投入していましたが、昨今の中国の成長に伴い、市場の成熟度が増しているため、特に富裕層を中心に中国固有のニーズに即した商品・サービスの提供を求める声が急速に高まっています。
こうした声に応えるべく、中国に進出した多くの日本企業では、現地に合わせた日本流のきめ細かい商品・サービス展開の実現を推進しており、中国市場における顧客の声の分析が急務となっています。
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英語圏市場 |
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英語圏市場では、米国におけるトヨタショックの影響が大きく、自動車業界を中心とした製造業において顧客の声を分析し、製品不具合への迅速・的確な対応や製品開発、顧客対応に役立てようという動きが活発化しています。
特に製品不具合への対応では、大規模クレームに発展する危険のある、数百万件の中の数件の不具合情報を早期に発見するシステムに対するニーズが高まっています。
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今回発売するVextMiner中国語対応版および英語対応版では、中国語圏および英語圏に進出している日本企業をターゲットに販売します。VextMinerを利用する日本企業は、現地コールセンタに蓄積されている現地言語の「問合せ・クレーム情報」や「市場調査」などの分析が可能になります。現地の顧客の声をそのまま分析できるため、その分析結果をもとにより現地ニーズに即応したビジネス立案が可能となります。
なお、海外市場に進出している製造業、サービス業をはじめとする大手の日本企業から、すでに引き合いをいただいており、特に大規模クレームに発展する危険のある不具合情報を早期に発見できる、VextMinerの「予兆監視機能」への問い合わせが多くなっています。
VextMinerの基本技術は言語に依存しないため、各国語に対応した形態素解析エンジンを装着することにより、その言語に対応したシステム構築が可能です。今後、クオリカでは今回の中国語対応版および英語対応版に続き、ニーズの高いアジア・欧州言語(アジア:韓国・ベトナム・インドネシア等、欧州:フランス・イタリア・ドイツ・スペイン等)への対応も進めていく予定です。
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□出荷開始:2010年9月1日予定
□販売目標:2010年度20ライセンス(VextMiner中国語版、英語版の合計)
□価 格
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・VextMiner(中国語:簡体字&繁体字両用版) |
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1200万円 (5ユーザ版) 〜 |
・VextMiner(英語版) |
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900万円 (5ユーザ版) 〜 |
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■VextMinerについて
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VextMinerは、ビジュアルで操作しやすいインターフェースと大規模なデータ分析能力が特長のテキストマイニングツールで、幅広い業界において「お客様の声」を素早く分析し、きめ細かく対応するためのツールとして活用されてきました。幅広い業界の大手企業において、10年以上にわたる運用実績を有しています。
【主要機能】
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(1) |
クラスタリング |
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通常、テキストマイニングシステムは単語や係り受けをベースに分析を行なうため、分類用の辞書を作成しないと分類結果を見る事ができませんが、VextMinerは学習機能に基づいて文単位での類似性を判断し、初見のデータでもクラスタリングの自動分類機能により、簡便に主要な話題を抽出できます。さらに、クラスタリングのマッピング機能が持つビジュアルなインターフェースにより、自由な編集作業が可能で、分類体系のスピーディな構築を支援します。
<中国語対応版でのクラスタリング自動分類結果の例>

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カテゴライズ |
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クラスタリング結果を基に分類条件をルール化し、定期的に同一条件での分類を実行する機能です。さらに、分類結果のクロス分析やレポート出力機能を有しています。 |
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全件マッチング |
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少数意見の発見を支援する機能です。候補となる話題を自動抽出してくれるので、分析者はその結果の重要度を判断するだけで済み、分析作業の軽減とヌケ・モレ防止に非常に効果的です。 |
(4) |
予兆監視(オプション機能) |
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少数で、かつ予め想定できない話題を発見・監視する機能です。抽出した話題の時系列変化を自動判定して、急増する話題を候補として提示します。(特許出願中) |
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