ホーム導入事例範多機械株式会社

「CareQube」を移動体(建設機械)に取り付け、稼動・故障状況を遠隔管理
故障をリアルタイムに把握し、サービスマンが部品交換や修理など「先手」で対応
消耗品の閾値の設定で部品交換やオーバーホール、整備など“攻めの提案”が可能に

建設機械製造業 範多機械株式会社様

掲載日:2016年04月27日

導入ポイント

1.課題・ユーザー企業である建設機械のレンタル業者から、貸し出し機械の稼働状況を把握したいという
 ニーズが顕在化
・建設機械の故障をユーザーからの連絡によって初めて知るため、対応が後手に回ってしまう
・公共工事の予算が削減される中、建設機械本体の売上げは飽和状態に陥ることが予想され、
 次世代の売上げの柱が必要

2.目標・納品した建設機械の稼働状況をタイムリーに把握できるソリューションを提供し、レンタル業者の
 要求に応える
・建設機械の故障状況をリアルタイムで把握し、ユーザーから連絡が入る前にいち早く対応する
・稼働時間を把握することで、部品交換やオーバーホール、整備などのアフターサービスを積極的に
 提案する

3.成果・建設機械のエンジン故障や不具合が画面上やメール連絡でひと目でわかるようになり、サービスマン
 の方からユーザー企業に部品交換や修理を促すなど「先手」の対応を実現
・安定的な売上げが見込めるオーバーホールや整備などのアフターサービスを次の事業の柱にする
 方向性を確立
・CRMや部品受発注、在庫管理などの諸システムと連携させ、攻めの営業に使えるワンストップの
 ポータルとして活用していく計画を推進

導入企業の概要

ニッチな商品でトップシェアとオンリーワンに

 範多機械株式会社様(以下、範多機械)は、道路の舗装や補修、維持管理を行う道路機械の専門メーカーです。そのルーツは幕末に英国から来日したE.Hハンター氏が明治初期に神戸で設立した範多商店に遡ります。当時販売していた「ハンタのロードローラ」は後のロードローラの草分けとなり、国内で高く評価されました。その会社の伝統を引き継ぎ、範多機械は1955年に創設され、日本の公共インフラ整備に大きく貢献してきました。
 現在の主力商品は道路のアスファルト舗装に使われる小型の「アスファルトフィニッシャ」です。様々な道路幅に対応する多品種少量生産の商品は、道路舗装業者から圧倒的な支持を得ています。「競合が激しい分野には参入せず、ニッチな市場に特化。その結果、当社商品のほとんどがトップシェアかオンリーワンの商品です」と、執行役員と営業本部副本部長、サービス部長を兼任する伊藤元彦氏は話します。


工事現場でアスファルトフィニッシャが道路を舗装している様子

 1998年に約15兆円あった国の公共事業費は、2011年に3分の1の約5兆円に減り、2015年も約6兆円と頭打ちの状況です。(出所:国土交通省)それに伴い、大規模な道路新設工事は減りましたが、道路維持補修工事は逆に増え、範多機械の小型道路機械が活躍する場面が増えています。公共事業費が減額される中でも、同社は毎年増収し、2014年は100億円を突破しています。

 縮小する市場の中でも特に伸びている分野が、老朽化した橋梁やトンネルの改修です。一般的に耐用年数は50年と言われ、高度経済成長期に作られた橋梁やトンネルは、今後一斉に寿命を迎えます。同社は改修時に古くなったコンクリートに対し、超高圧水を放水して破砕する「ウォータージェット」や、橋梁や高架道路の路面の防水層をかんなのように薄皮一枚で削っていく「搭乗式スクレーパ」などを将来の主力製品として位置付けています。


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CareQube導入の経緯

最も過酷な環境での稼動を実現

 範多機械が産業機械の遠隔監視・予防保全システム「CareQube」の導入を検討し始めたのは、2010年頃のことでした。実は、主力のアスファルトフィニッシャの納入先の半数以上はレンタル業者です。レンタル業者の中には道路舗装会社に機械を貸し出す際に、レンタル料金を稼働日数に応じて受け取る仕組みを採用する業者もあるため、「貸出先での稼働状況を監視したい」という要望が寄せられていました。
 CareQubeは主に工場などに固定された機械や設備の稼働状況や故障情報を、情報発信端末から携帯電話網、情報管理サーバを経由してパソコンの画面上で監視し、最適なタイミングで部品などの補修を図るシステム。これをアスファルトフィニッシャという「移動体」に端末を取り付け、エンジンのON/OFFやGPSによる位置情報などを把握することが当初の目的でした。
 クオリカでは範多機械向けの試作機を開発し、2012年からテスト運用を開始。範多機械から運用上の要望やアドバイスを受けて改良を重ね、2014年に移動体向けのCareQubeを正式にリリースしました。範多機械では同社向けに管理項目などをカスタマイズし、「HRSシステム」という名称で、2014年からモデルチェンジするアスファルトフィニッシャに標準装備化しています。

CareQubeを活用した範多機械のHRSシステムの仕組み


①工事現場で稼動する建設機械(アスファルトフィニッシャ)の通電時間や稼働時間、稼動回数、位置情報、エンジントラブル情報などのデータが携帯電話網を通じて送信され、②インターネットを通じて、範多機械とユーザーに送信される。③範多機械やユーザーはパソコンの画面上で機械の稼働状況、保守点検状況、警告・エラー発生状況をリアルタイムに把握できる。

  アスファルトフィニッシャは、100℃以上に加熱したアスファルトの材料を機械内に通してコンベアで送り出したり、あるいは厳しい環境の工事現場で使われ、時には雨ざらしになったりします。しかし、そうした中でも、機械内に装着されたCareQubeの端末は故障することなく、順調に稼働しました。つまり、最も過酷と思われる環境をクリアし、結果的にあらゆる環境下での稼働を可能にする高い耐久性を備えることができたのです。


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導入後の成果

建設機械の故障をいち早く察知して対応

 CareQubeによって、建設機械のユーザー企業は、日報画面や月報画面で機械の稼働やエンジン故障の見える化が可能になりました。さらに、アワーメーター(累積稼働時間計)をパソコンの画面上で確認できるため、計画的な機械の保守にも活用できます。また、位置情報が画面上でわかるため、盗難防止に役立つとともに、工事現場から機械を引き取る際に、運送業者に位置情報が記された地図のコピーを渡して的確に指示できます。

 一方、範多機械でもユーザーが使っている機械の稼動やエンジン故障が遠隔管理できるため、問題発生時にいち早く対応することが可能になりました。実際に建設機械を使用後にエンジンキーがONの状態で放置されたためバッテリーが上がってしまった事例では、パソコンの画面上でその状況をリアルタイムで把握。翌朝にサービスマンが現場に急行してバッテリーを交換し、工事遅延を防ぎました。


範多機械株式会社 サービス部CS課長 小野和弘 様

 別の現場では建設機械の排ガス浄化装置の異常を検知し、煤による装置の目詰まりという最悪の事態に陥る前にお客様へ連絡し、工事がストップすることを防いでいます。

「従来はユーザーから故障の連絡を受けてサービスマンが慌てて現場に行くなど後手に回っていましたが、CareQubeの導入によって“先手”の対応が可能になりました」と、サービス部CS課の小野和弘課長は話します。




位置情報と故障情報が表示された画面イメージ

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今後の展開

最適なタイミングでアフターサービスを提案

 故障対応で先手を打つことに加え、範多機械ではCareQubeのメリットを最大限引き出すための活用の強化も考えています。それが「予防保全」です。つまり、故障を予防するために、例えばフィルターであれば稼動が「500時間」という閾値を越えたら消耗限界と判断し、ユーザー企業に交換を促します。


範多機械株式会社 
執行役員 営業本部副本部長 兼 サービス部長 
伊藤元彦 様



 さらにフィルターなど少額の部品交換にとどまらず、必要に応じてオーバーホールや整備など高額なメンテナンスの提案につなげることをより重要視しています。CareQubeによってユーザー企業に納品した機械の稼動時間や消耗度が、パソコンの画面を見るだけで容易にわかるため、最適なタイミングでの提案が可能になるわけです。メンテナンスで故障を防ぐことにより、ユーザー企業も機械のロスタイムの発生を防止できるメリットを享受できます。

「機械本体の売上げは公共工事が頭打ちの現状では飽和状態になりがちです。一方、部品交換やオーバーホールなどの予防保全サービスは、今後、右肩上がりの柱になり得ます。サービスはユーザー企業からの値下げ要求が少なく、収益性が高いこともメリット。現に、リーマンショック時に本体の売上げが激減した際もサービスの売上げや収益はさほど減りませんでした。サービスは安定的な利益を生み出す頼りになる存在なのです。5年後には売上げ全体に占める割合を2割に、金額にして今の2倍の20億円に引き上げることが目標です」(伊藤氏)。

CareQubeの強みを最大限引き出すための次の一手

 部品交換や整備の履歴を「修理・整備カルテ」として保存し、CRMと連携させて顧客管理を徹底したり、新型機械への買い替えの提案につなげたりするなど、「攻めの営業」にもCareQubeを活用していく予定です。クオリカの他製品であるWebパーツカタログ「CSS-Net」や部品発注/在庫管理システムと連携させ、工事現場に出向いたサービスマンが、その場で在庫の確認や発注も行える仕組みづくりも進めています。「つまり、CareQubeを窓口として顧客管理から部品発注、在庫確認まで連動して行えるワンストップのポータルを構築し、営業やサービスマンがより能動的に提案できるように、システムを進化させていきます」と、伊藤氏は展望を語ります。

 最近、建設機械業界ではM2M/IoTシステムを導入する動きが、大手メーカーだけでなく、中小メーカーにも広がっています。システムの自社開発はコスト面から考えても難しい中、パッケージシステムであるCareQubeの導入需要は、今後ますます大きくなっていくものと予想されます。メーカーも、モノを売るだけでなく、サービスによって収益を上げる時代が到来している今、範多機械が試みるCareQubeを活用したアフターサービスの強化は、他の企業にとって試金石になることでしょう。


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お客様のプロフィール

お客様ロゴ
会社名 範多機械株式会社
所在地 大阪市西淀川区御幣島2-14-21
設立 1955年2月
資本金 9,000万円
事業内容 道路機械及び設備の製造販売据付
代表取締役社長 大月由高
従業員数 182名
年商 108億円2,800万円(2015年度)

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お問い合わせ先

テクノロジーインサイド事業部 IoTビジネス推進部
TEL:03-5937-0761
FAX:03-5937-0802
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導入事例

NPO法人 つくしん棒様

産業機械の予防保全向けクラウドサービス「CareQube」を応用し、高齢者見守りサービスを実施。

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